こんにちは。
現在、マイホームを建築中の「ゆうき」です。
一級建築士として、現場監督や設計、工事監理の経験が10年以上あります。
妻の「ひかり」です。
このブログでは、家づくりに役立つ情報を発信していますので、ぜひ参考にしてください。
今回は、「気密性能試験」について、書いていきます。
まだ工事途中ですが、気密ラインの貫通もすべて完了したとのことだったので、気密性能試験を実施しました!
工務店いわく「完成時に行うことがほとんど」とのことでしたが、今回は私が要望して工事中に測定してもらいました。
この記事では、なぜ工事中に気密試験を実施したのか、結果はどうだったのかについて書いてきます。
高気密住宅に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
それでは、続きをどうぞ。
タップできる目次
記事公開時点の進捗状況
記事公開時点の進捗状況
- 2020/10月上旬 工務店決定
- 2020/11月上旬 間取り決定
- 2020/11/23 工事請負契約締結
- 2020/11/24 住宅ローン本申込み
- 2020/11/27 確認申請提出
- 2020/11/28 遣り方設置
- 2020/11/29 地鎮祭
- 2020/12/ 9 確認済証交付
- 2020/12/12 着工(掘削開始)
- 2021/ 1/ 15 基礎工事完了
- 2021/ 1/26 上棟
- 2021/ 2/ 5 リビング・ダイニング・ロフト天井施工完了
- 2021/ 2/10 サッシ取付完了
- 2021/ 2/12 玄関ドア取付完了
- 2021/ 2/20 気密性能試験実施
気密性能試験でC値を測定!【C値とは】
まず、「C値ってなに?」という方のために、簡単にC値について解説します。
C値とは
床面積1㎡あたりのすき間の大きさを表し、値が低いほど気密性が高い。
単位は「c㎡/㎡」。
現在、基準は撤廃されているが、過去には温暖地では5.0以下、寒冷地では2.0以下という基準が設けられていた。
C値については、値が低ければ低いほど気密性が高い住宅といえます。
気密性が高いとメリットがたくさんあるため、性能の高い住宅を供給している地域工務店などでは、必ずといっていいほど気密性能試験を実施しています。
気密性が高い家のメリットなどについては、以下の記事で解説しています。
気密性の高い家にするメリット【5選】一級建築士が解説
続きを見る
C値をHPで公開している数少ないハウスメーカーの一条工務店と優良地域工務店のC値を比較した記事はこちら。
【C値対決】一条工務店VS地域工務店
続きを見る
C値のほかにもUA値やQ値などについて、以下の記事でわかりやすく解説していますので、興味のある方はこちらもどうぞ。
UA値、Q値、C値とは?初心者向けにやさしく解説!住宅業界の闇も…
続きを見る
気密性能試験でC値を測定!【工事中に測定した理由】
次に、工事中に気密性能試験を実施した理由について解説します。
気密性能試験については、JIS規格で原則「完成時に測定」と決められています。
しかし、気密ラインの上にせっこうボードやクロスなどの仕上げをしてから気密性能試験を実施した場合、万が一測定結果が悪かったときに手直しが大掛かりになってしまします。
工事するのは人間ですから、気を付けていても目張りが甘かったりと施工ミスなどは生じる可能性があります…。
ちなみに我が家は、外壁側で気密ラインを設けている「外気密」で施工しているため、C値が予想よりも大幅に悪かった場合は、外壁をすべて撤去しないと気密処理が甘い箇所を特定できません。
一番ベストは、工事中と完成時の2回測定することですが、費用もかかってしまうため予算が限られているのであれば、中間時1回でもOKだと個人的には思っています。
気密性能試験でC値を測定!【測定結果】
上記の写真は、実際の気密性能試験の状況です。
このバズーカ、初めて見ましたが、筒の中にはファンがついており、屋内の空気を外へ押し出すことで屋内を負圧にできるようになっています。
そして、測定結果はこちら。
ちょっと見づらいと思いますが、家全体の総相当すき間面積は、19c㎡であることがわかると思います。
19c㎡というと、約4.4cm×約4.4cm(名刺の半分くらいの大きさ)のすき間ということになります。
そして、この数値を実質床面積で割返すと、C値が算定できます。
(我が家の場合は、小屋裏の気積がかなりあるので、床面積を補正しています。)
C値=19c㎡÷186.14㎡=約0.10c㎡/㎡
という結果になりました。
以下が実際の報告書になります。
0.10c㎡/㎡!?
めちゃくちゃ良い値なんですけど!
正直、0.3〜0.4くらいであればOKかなと思っていたので、予想よりも良い数値でとても驚きました。
工務店と棟梁も「今までで一番良い数値かも…。」とつぶやいていました…。
今回、高い値が出た原因としては、
- 長方形の単純な平面形状であること
- 外気密のため、貫通部が少ないこと
などが考えられます。
平面形状が単純だと外壁にに凹凸が少なくなるため、施工性が良くなり気密性を確保しやすいと言えます。
我が家の平面図は、以下の記事で紹介していますので、興味がある方はぜひどうぞ。
30坪・平屋・3LDK・ロフトあり・南玄関の間取りを公開!
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また、気密性の確保は気密ラインを内側に設ける「内気密」が一般的ですが、内気密だとコンセントなどはすべて気密コンセントにしなければなりませんし、どうしても気密処理が甘くなりやすいですよね。
「内気密」と「外気密」の違いや使い分け、メリット・デメリットなどは、私もまだまだ勉強不足なので、工務店に聞き取りなどをして、このブログ内で記事を書いてみようと思います!
気密性能試験でC値を測定!【まとめ】
今回は、主に中間で気密性能試験を実施した理由と測定結果について書いてみました。
先にも書きましたが、気密性能試験は、予算に余裕があれば完了時にも実施するのがベストです。
現場は、想定外のことがよく起きるので、気密性能試験後に気密ラインを貫通させなければならないなどの事態が起きたときに、完了時にも試験をやることになっていれば、しっかり気密処理をやってくれるでしょう。
ということで、今回の気密性能では問題なく良い数値が出て一安心しました。
現場の進捗状況ですが、充填断熱や外張り断熱も完了したので、我が家で採用した断熱材についても紹介していきたいと思います。
断熱材については、ものすごく勉強してどの断熱材が良いかなどを研究している方がいますが、私は断熱材に全くこだわりがないので、自分からは何も指定していません。
なので、ちゃんとした記事が書けるかわかりませんが、一級建築士として最低限の知識はあると自負しておりますし、ゼネコン時代に吹付け断熱材で火事を起こしそうになった苦い経験もあるので、そんなことも交えながら書いてきたいと思います!
それでは、今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m
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